地域の産業開発に寄与する実践的研究を行う講座です。
選択科目
- 【選択科目】地域ブランドと地域産業 佐々木 純一郎
- 近年注目されている地域ブランドに焦点をあわせ、地域産業の方向性と地場企業の経営を考察する。地域ブランドの背景には、東アジアの経済統合を視野に入れた国際競争の圧力がある。
この授業では、地域産業や地場企業の国際競争力の手段として地域ブランドを位置づけ、デンマークなど北欧の産学連携を参考にした具体的な政策提言を目指す。
- 【選択科目】地域産業振興論 内山 大史
- 科学技術基本法(1995年)の制定以降、我が国は科学技術創造立国を目指し、大幅に研究開発投資を拡充してきた。地域産業振興についても「産学連携」を核とした様々な取組みが進められており、近年では地域固有の資源・環境を基盤とした特色ある産業振興策が展開されている。大学等研究機関の研究成果をいかにして産業化につなげるか、海外の先進事例を解説し、日本の現状と課題、展望について論究する。また、青森県内における産学連携についても触れる機会を設ける。
- 【選択科目】地域企業と貿易 黄 孝春
- 日本の農産物と水産物の輸出をとりあげ,その現状と課題について考察する。とくに青森県産りんごの輸出を事例に輸出チャンネルの構築や地域ブランドの育成、知的財産権の管理・保護について実践的に検討する。そしてTPPを取り上げ、日本のTPP参加が青森りんご産業への影響について研究する。
- 【選択科目】地域ビジネス論 森 樹男
- 北日本地域における企業経営のあり方について理論的、実証的に検討、考察する。特に本講義では、青森県を中心とする地域企業の経営について、世界各地の地域企業と比較しながら、考察していく。また、地域活性化を促すために青森県における起業家精神を高めるための方策について考察していくこととする。
- 【選択科目】地域雇用政策研究 李 永俊
- 本講義では労働市場の現状を多角的に把握するために、地域労働市場に関する諸文献を輪読する。その上で、各受講者がデータに基づく北東北労働市場の現状把握と政策提言を行う。
- 【選択科目】企業の経済学 飯島 裕胤
- 伝統的な経済学は、企業の存在を前提にして、さまざまな財・サービスの資源配分を考える。これに対し、企業の経済学は、財・サービスを生み出す企業が、そもそもどのように生成されるのか、それはどのように変化するのか、理論的に考察する。この授業では、いくつかの理論を紹介し、受講者にその理論の適否を考えてもらうことを目的とする。
- 【選択科目】応用ビジネス会計論 加藤 惠吉
- 会計学に関する文献を概観し、論文作成のために幅広い専門知識を身につけた上で、自らの研究
内容に関するプレゼンテーションを行い、学会発表などに対応できる研究能力を身につけます。
- 【選択科目】ソーシャル・ビジネス論 大倉 邦夫
- 地球環境問題、少子高齢化の問題など、いま社会的に解決が求められている課題に対して、企業がその知識や技術力を活用して新たな社会的商品やサービス、社会的事業を開発するソーシャル・ビジネスという事業体への関心が高まっている。本講義では、ソーシャル・ビジネスに関する主要な研究を検討することを通じて、その基礎的な理解を深めていく。
- 【選択科目】地域科学技術論 長南 幸安
- 地域社会や地域産業の背景には、その地域の歴史や文化に根ざした技術が存在する。また新たな産業が起きる場合には、新しい科学・技術が存在し、その地方にマッチングしているケースが多い。
このような地域社会や地域産業における科学・技術について考察や検証を行う。具体的には、実例の調査を行い、その分析をすることで、新たな産業へ展開の可能性を議論する。
- 【選択科目】地域製品開発 佐藤 光輝
- 地域社会・地方都市における製品開発について市場動向、流通形態、販売方法などを踏まえたデザイン手法を考察する。キーワードは「地方都市だからできること」、「価値の創出」、「独自性と国際化」、「プロダクトデザイン」など。
演習
- 【演習】 佐々木 純一郎
- 近最新の研究成果をとりいれ、国際化のなかの地域経済の変容と、地域産業の国際競争力を多方面から考察する。具体的には、青森県と中国等のアジアにおける国際分業の課題を扱い、地域産業の国際競争力の視点から、産業構造高度化の可能性を探る。
また、複数の国で経営する地域企業への調査も含めて演習を展開し、企業活動の現状把握を重視する。このようにして、地域産業の国際化について教育研究を行う。
- 【演習】 内山 大史
- 「産学官連携」に主眼をおいた国内外の様々な制度、事例等について調査を行い、課題・成果の把握を行う。
また、「学」側の核となる地域共同研究センターが関与する共同研究プロジェクトへの参加等、実践の場を経験しながら「産学官」各々の役割と責任について分析し、新規施策の提言へとつなげる。必要に応じて、リエゾン、知的財産、契約、組織等「産学官連携」に密接に関連する分野の高度専門人とのディスカッションの場を用意する。
- 【演習】 黄 孝春
- 青森県のりんご産業について、育種・栽培・流通・加工・サポーティングなどの分野から考察しながら、青森県のりんご産業が持つ強みと弱み、今後の行方について検討する。
- 【演習】 森 樹男
- 地域の企業が発展するにあたって、その地域に存在している地域特有の知をどのように活用していくのか、また、域外の企業が進出先の地域において存在している地域特有の知をいかに取り込み、競争優位につなげていくのか、グローバルな視点とリージョナルな視点から研究していく。
- 【演習】 李 永俊
- 本演習では、本学が位置している青森県および北日本の労働市場を学習テーマとして取り上げる。学習者が自ら行う情報収集、課題発見、グループディスカッション、プレゼンテーションを通して、現状を正確に把握し、その解決策を模索する課題探求型アクティブラーニングで行う。
- 【演習】 飯島 裕胤
- 応用経済学の手法にもとづいて、研究を行う。また、そのための研究サーベイ(論文の講読を含む)を行う。
- 【演習】 加藤 惠吉
- 従来の財務会計や管理会計といった会計学における研究領域は、近年複数の研究領域がクロス・オーバーする状況を呈している。本演習ではこれらの会計学の諸領域のスキルアップを目指し、最新の内外の先行研究を礎とし、論文作成のための情報収集、分析の方法を身につけていく。
- 【演習】 大倉 邦夫
- 日本におけるソーシャル・ビジネスの事例を取り上げ(東北地域、青森県含め)、各事業体が直面している課題やその改善策について検討していく。
- 【演習】 長南 幸安
- 地域の企業や産業を分析することで、なぜその地域ではならなかったのか、その背景にある技術とはどのようなものなのか、など地域と科学・技術の関係性を調査・研究する。その考察を基に、新たな地域振興について考察する。
- 【演習】 佐藤 光輝
- 地域商品パッケージデザインと広告デザインの制作と表現を研究する。シルクスクリーン、写真、映像による作品制作もおこなう。
特別研究
- 【特別研究】 佐々木 純一郎
- 日本の地域産業を、国際的な企業ネットワークという国際分業の視点から捉えなおすことを課題とする。具体的事例として、これまでの労働集約産業の大都市圏から青森県への誘致という企業移転と、近年の青森県から中国等アジア諸国への再移転という、企業活動の全体像を把握する。
また、従来型の誘致企業の労働コストの削減や、北欧をモデルとした産学連携による技術開発型企業の創出に重要な人材育成等、企業活動を支援する対応策の検討も含めて授業を展開する。
- 【特別研究】 内山 大史
- 大学の「知」を地域に還元する手法として、産学官金連携による種々の取組がなされている。連携の「場」に参加しながら、地域産業振興に関わる「学」の役割として果たすべきものは何か、「産、官、金」各々の果たすべき役割は何かについて、各セクションの現状と課題についての検討を行い、地域固有の効率的な連携手法を提言・具現化する。
- 【特別研究】 黄 孝春
- 伝統産地が長く生き続けてきた背後には、厳しい現実の中を生き残っていくための経営の論理があるはず。伝統工芸技術の継承や技能の伝承が、産地に埋め込まれた社会的要因や歴史的要因とどのようにかかわって、伝統産地は生き続けてきたのか、伝統産地を支える人々はいかなる役割を果たしてきたのか、経営戦略や
経営組織の視点から考察する。
- 【特別研究】 森 樹男
- 地域企業と地域に存在する特有の知の関係について、演習の内容を掘り下げる形で展開する。その際、より具体的なケースを分析する形で研究していく。
- 【特別研究】 李 永俊
- 本講義では、東日本大震災で甚大な被害にみまわれた岩手県九戸郡野田村をフィールドに体験学習やフィールド調査、質問紙調査、公表データを用いた分析などを通して、被災地の現状を正確に捉え、震災からの復旧・復興を多角的に考察する。
- 【特別研究】 飯島 裕胤
- 企業の経済学について、より理論構造に立ち入った講義を行う。応用経済学の手法を使って、地域の企業を分析し、論文を書く方のための授業である。
- 【特別研究】 加藤 惠吉
- 論文執筆のために必要なテーマの選定、先行研究調査、分析方法を学んだ上で、論文の構想や目的をどう選定するのかを考えていきます。
- 【特別研究】 大倉 邦夫
- 受講者それぞれが自身の関心に基づきながら、地域のソーシャル・ビジネスを調査し、その調査結果を踏まえつつ議論を進めていく。こうした調査を通じて、ソーシャル・ビジネスに対する理解を深めていくとともに、受講者自身の研究テーマも掘り下げていく。
- 【特別研究】 長南 幸安
- 演習で得られた成果に基づき、新たな地域振興を考えるとともに、そのためにはどのような科学・技術が必要かの具体案を作成するとともに、その必要な科学・技術の研究を行う。
- 【特別研究】 佐藤 光輝
- 地域商品開発のためのデザイン手法を研究する。企業訪問や現地調査を通して、自身のアイデアを商品開発するまでの工程を構築する。